むかし ある ふかい 山の なかに お母さんと 男の子と 女の子が すんで おったと。 ある 日の こと お母さんが しもの むらの おいわいの 手つだいに 出かける ことに なった。 「ふたりとも るすばんを しっかり たのんだよ。 お母さんが おいしい おもちを もらって 来て あげるからね」 「お母さん。 行ってらっしゃい」お母さんは まがりくねった とうげみちを こえて 行った。